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手島 玲子 院長

REIKO TESHIMA

湿潤治療に治療方針、医師の生活&性格まで
ブログを活用して伝えたいことを発信

東北大学医学部卒業後、東京大学医学部形成外科教室に入局。その後、東京大学医学部付属病院、旭中央病院、国立国際医療センター戸山病院で研修し、形成外科専門医取得。関東中央病院皮膚科見学生として皮膚科を修得。2012年春日駅・後楽園に「てしま皮膚科・形成外科」を開院。2016年に現名称に変更。

手島 玲子 院長

手島 玲子 院長

てしまクリニック 形成外科・皮膚科

文京区/小石川/春日駅

  • ●皮膚科
  • ●形成外科

認知度の低い形成外科を、もっと気軽に利用してもらうために

手島 玲子 院長

生まれ育った文京区にクリニックを開院したのは2012年です。この時の名称は「てしま皮膚科・形成外科」でした。けれど、私の専門は形成外科なので、2016年から現在の名称に変更しました。
形成外科は、まだまだ認知度が低い科です。先天的、または事故などによる後天的な「見た目の異常」を手術で治し、外傷治療や腫瘍の切除でも「よりきれいに治す」ことを常に考えるのが形成外科医の仕事です。形成外科と聞いてもピンとこない方がほとんどですし、整形外科や美容外科と混同されることも多いのが実情です。
形成外科に比べると、皮膚科は一般の方にもなじみ深い科です。骨折を伴わないけがや、やけど、おできなどについては、皮膚のことだからとりあえず皮膚科へ、という方が大多数だと思いますが、実際こういった治療は形成外科が得意とする分野です。ですから「皮膚科」を標榜することで、患者さんと、私が持つ形成外科医としての知識や技術との距離が縮まればいいなと考えています。
ヤケドや切り傷、すり傷、傷跡の相談、皮膚のできものなど「大きな病院へ行くほどではないけれど、気になる」といった皮膚の悩みを、気軽に相談できる形成外科の町医者は重宝だと思うし、一般の方々に形成外科というマイナーな科を知ってもらうきっかけになれば嬉しいです。

個人クリニックならではの“女性医師”の強みを活かし、地域に根差した診療を

手島 玲子 院長

形成外科はある程度大きな病院にしかないことが多く、私が医局から派遣されて赴任した先も、すべて大学病院かそれに準ずる規模でした。なので、クリニックを開業したら驚くことが色々とありました。特に、女性医師であることが大きなメリットになるということ。大きな病院を受診する女性の患者さんは、「医師が男性であってもまあ仕方ない」と覚悟されている方が多いのだろうと思います。もともと、医者の方は仕事なので、患者さんの性別をそこまで意識して診察していません。でも、患者さんは「異性に肌を見せる・触られる」という行為に、恥ずかしさや不安を、思った以上に感じるものなのですね。正直、大きな病院にいたときには、私もあまり気にかけたことがなかったのですが、開業以来、服をまくり上げて背中を見せるだけでも「女医さんでよかったです・・。」と安心した声で言われることは少なくありません。
医局の人事で動いていた時は、「女性医師はお荷物と思われているのではなかろうか」と何度となく思いました。男性に比べると体力は無いし、妊娠・出産・育児で仕事が滞れば、その分フォローしてもらわなければならない。女性であることをマイナス要素と感じる場面が何かとありました。しかし、開業してからはむしろプラスに働くことの方が多く、女性医師として働くことにやりがいを強く感じています。
また、子育てを経験することで、様々な年齢層や職種、趣味を持つ方と触れ合う機会が増え、患者さんの話を聴いたり治療法を説明したりするときの自分の「引き出し」が豊富になったと思います。この点、ふたりの息子たちには感謝しています。手はかかりますけど(笑)

キズやヤケドを、痛くなく、きれいに治す画期的な方法、湿潤治療を広めたい

手島 玲子 院長

開業以来ずっと「湿潤治療」に力を入れています。キズやヤケドは水で洗い、消毒せず、創部の潤いを保ちつつ治療する方法です。昔の知識である「ケガしたら消毒して乾かす」しかご存じない人が最初に聞いたら驚くに違いありません。
もともと形成外科医の中では「縫ったキズも抜糸前に洗ってよい」と考える人が多く、消毒信仰は少なかったため、自分にとって馴染みやすい考え方でもありました。
しかし、医局人事で勤務したとある病院の上司が、この方法を積極的に取り入れていて、それまでの私の経験では絶対に手術しないと治らないだろう、と思うようなキズが、この方法で治療に向かっていくのを何度も見ました。衝撃的でした。
なぜ、消毒してはいけないのかというと、消毒液は細菌も人体細胞も見境なく攻撃してしまう上、人体細胞の方が消毒によるダメージを受けやすいため、消毒することで傷が深くなってしまう可能性があるからです。また、傷が治るには、皮膚の細胞が再生することが必須ですが、乾燥するとこの細胞が干からびて、十分に再生できなくなってしまうからです。
湿潤治療は、からだが持つ「治ろうとする力」を邪魔せずに、お手伝いする治療法だと私は伝えています。消毒をせず、適切な創傷被覆材で傷を保護し、ほどよい潤いが保たれるよう調節することで、からだが傷を治すのに最適な環境を整えてあげるのです。
湿潤治療を前面に打ち出しているクリニックは、まだそう多くないので、遠い地域からネットで検索して来院する患者さんもいらっしゃいます。
ブログでも、湿潤治療についてかなり積極的に書いています。理由は、この治療法を正しく知ってほしいから。間違った情報をもとに湿潤治療を試してうまくいかず「やっぱり新しい方法なんてダメじゃん」と思われてしまうのはもったいないです。実際、湿潤治療で用いる有名な保護材は「数日貼りっぱなしにすべし」と間違った情報として流布していたりします。その結果、あせもや湿疹になったり、ひどい場合はとびひになったり。
そのような誤解をなるべく解きたい、と思っています。正しい基本の処置を知り、ケガをしてしまったら実践し、それでも手に余るときは病院へ。そんな手順が一般の方の間にも根付けばいいなと、湿潤治療講座を開いたりもしています。

以外にもメリットが多かった『院長ブログ』

院長ブログは、割合まめに更新しています。もともとは備忘録的なものとして始めましたが、段々と、症状について、診察について、湿潤治療についてと多岐にわたるようになりました。クリニックとは直接関係のない、日常のこともブログネタになり、子育てのあれこれや、思い出話、近頃飼い始めた猫のことも。たぶん、文章を書くのは嫌いじゃないんでしょうね。
ブログを書くことは、自分にとってメリットが多いです。治療について、自分でなんとなくわかっているつもりのことも、不特定多数の人に向けて伝わるように書こうとすることで、さらに理解が深まります。日常のあれこれを書くのも日記のようで楽しいし、イラッとするような出来事も、ブログネタになると思えばストレスを溜めずに流せたり。湿潤治療について色々と細かいところまで伝えられ、後で記事がまとめて読めるので、クリニックを受診した患者さんに「良かったらブログも参考にしてください」とお話しすることもあります。また、私の人となりなども伝えられるので、初診の患者さんの不安が減る効果もあるようです。「結構さばさばしてるようだ」とか「裏表はないらしい」とか。
美容診療にしても「言われるがままホクロやシミを取ったりしません」とブログで名言しています。ホクロひとつ取るにしても、麻酔は痛いし、多少は跡も残るし、お金も通院の手間もかかるわけです。それでも取りたいのか?取る必要があるのか?ということをきちんと話し合い、意思の疎通がとれていることが、自費の診療では特に大事だと思っています。そんな、医師としての姿勢や治療方針を、来院前にご理解いただけるのもブログを書いていていいところのひとつですね。

これから受診される患者さんへ

やっぱりいちばん伝えたいことといえば、湿潤治療の良さです。基本を押さえれば、決して難しくはないところが素晴らしいと思います。ケガやヤケドはいつも突然やってきます。ちょっと指を切ったり、転んだりで膝をすりむいたり、熱い鍋を触ってしまったり。湿潤治療の基本はとにかく「洗う、消毒しない、乾かさない」。シンプルです。軽いものなら自分で処置に挑戦し、困ったり不安だったりしたら、気軽に受診してほしいです。
クリニックは、春日駅と後楽園駅の4路線から歩いて5分以内で、交通の便はいい場所です。来院前に当日の順番受付ができるオンライン受付システムは、初診の方でもご利用いただけるので、ぜひ活用してください。院内での待ち時間が短縮できますよ。

※上記記事は2017年10月に取材したものです。
時間の経過による変化があることをご了承ください。

手島 玲子 院長 MEMO

形成外科専門医

  • 出身地:東京都
  • 趣味:ミニハープの演奏
  • 好きな本:上橋菜穂子『守り人シリーズ』ほか
  • 好きな映画:『君の名は。』『ショーシャンクの空に』『ローマの休日』
  • 好きな場所:父の実家の信州など、自然の多いところ。
  • 最近の旅行先:小4以来の、黒部ダム。

グラフで見る『手島 玲子 院長』のタイプ

穏やかで明るく話しやすい先生

穏やかでやさしく
話しやすい
エネルギッシュで
明るく話しやすい

先生を取材したスタッフまたはライターの回答より

穏やかで明るく話しやすい先生
穏やかでやさしく
話しやすい
エネルギッシュで
明るく話しやすい

先生を取材したスタッフまたはライターの回答より

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